最近のヒップホップ界隈、トラップミュージックが流行ってるというか、流行りきった感じありますね。それとともに「ブーンバップ」って言葉をよく聞くようになった気がします。さて、ブーンバップとはどういう意味なんでしょうか?
ヒップホップ用語としての「ブーンバップ」の意味を調べてみた
ヒップホップ用語「ブーンバップ」とは90年代らしいヒップホップのサンプリングビート
まず答えから言うと、ブーンバップとは90年代ヒップホップに見られる、太いドラムループを主体としたサンプリングビートのこと。
▼わかりやすい解答としてはヒップホップ・ライター斎井直史さんのコレ
思えばトラップの盛り上がりに伴い、対義語として使われることが増えた「ブーンバップ」という言葉。90年代のヒップホップの太いドラムでループする、ストレートなヒップホップのビートを意味します。
ほかを調べてもほぼ上記の意味で使われています。
必ずしもブーンバップ=サンプリングビートとは書いてないですが、まあ、90年代らしいビートはだいたいサンプリングですね
ブーンバップは、音数が少ないトラップの対義語的に使われてる
ここ数年、トラップがヒップホップ界を席巻しています。もはや流行りすぎて飽きてる人も多いと思いますが、まあとにかくトラップばっかり。
↑トラップといえばこういうシンプルで音数が少なく、独特のスネアや808サウンドが特徴。
かっこいいなって思う曲もあるんですが、全体的には
「似たような曲ばっかやんけ!」
って思ってしまいます。
この感覚って、90年代や00年代初頭のヒップホップを好んで聞いてたであろう、アラサー・アラフォー世代のヒップホップ好きおっさんに多いハズ。笑
もちろん、僕ももその一人ですw
で、こういうトラップ的なビートの対義語として「ブーンバップ」っていう、ヒップホップ黄金期のサンプリングミュージックを指してるようですね。
著作権などの関係でメインストリームでのサンプリングミュージックが難しくなってきてるっていう時代背景も
太いドラムループとサンプリングと言えばウータンクラン
「太いドラムでループする、ストレートなヒップホップ」という文字を見た瞬間にぱっと浮かんだのはウータンクラン(Wu-Tang Clan)。
あの奇妙でザラツイたサンプリングと太いビート感はいかにも90年代って感じ。
僕は1999年くらいからヒップホップ聞き始めたから、後追いですがWu-Tang Clan大好き。
ウータンクランと言えばやっぱC.R.E.A.Mが代表的。
トラップミュージックとは真逆な、ごちゃごちゃした感じがたまりません。(この感覚がおっさんなのかもw)
▼ウータンTシャツはどれもかっこいい!
勝手な時系列的まとめ
ヒップホップには時代ごとにカテゴライズする言い方があります。
2000年代ごろは
- 80年代HIPHOP→オールドスクール
- 90年代HIPHOP→ニュースクール
- 00年代HIPHOP→はいはい、エミネムね
という感じではないでしょうか。
その中でニュースクールに該当する部分がブーンバップに置き換わった感じかな、と。2018年にもなって90年代がNEWってなんやねん!ってことですかね?
さいごに
HIPHOPってそれぞれの時代で思想的な傾向とか政治・社会情勢ってもんが関わってきます。ファッションも違うし。
2010年代ってミニマリストという言葉もある通り、あんまり持たない、シンプルイズベストって感じが王道になってきてます。
それはHIPHOPにも反映されてて、ビートもシンプルでファッションもシンプル。首元だけジャラジャラであとは無地Tシャツにスキニーパンツ、とか。
ただ、どんなジャンルでも揺り戻しがあります。ユニクロばっかり飽きたわ!みたいな。そういう意味でback to 90’sなファッションが流行ってるんだろうな、と。
そしてHIPHOP界でも
「トラップもうええねん!!」
っていう動きなのではないでしょうか?
90年代HIPHOP好きなアラサー以上のほうが人口も多いですし。
日本人で90sっぽいブーンバップなビートメイカーで好きなのはdooooさん。よかったら聞いてみてください。
(おまけ)オススメHIPHOP映画と本
この映画はまじで最高過ぎる。
ヒップホップ系の本はホンマにおもろいから是非読んで欲しい。